とうごうなりささんの『じょやのかね』

ちいさなかがくのとも10月号で注目した、とうごうなりささん。
ブログにも書きましたが、それ以来、とうごうさんのHPを追っかけています。

新刊絵本が福音館書店から出ると知り、楽しみにしていました。

『じょやのかね』
お正月絵本です。

ストーリーはお父さんと息子が2人で新しい年を迎えじょやの鐘をならしに行くのです。
真夜中の話なので、お正月絵本としてはちょっと変わっていて黒一色の世界が描かれます。
華やかな色合いのものが多いなか、おもしろいです。

絵本を読みながら、お正月の12時を過ぎるひとときを思い出しました。
真夜中、時計がすすんだだけで、新しい年。

絵本の中の男の子は「あたらしいとしはどこにきたんだろう」と思います。

ほんと、あたらしいとしはどこにくるんでしょう。

とうごうさんのブログによると

「夜の光景と、日本のお正月の厳かな雰囲気を表したくて、黒一色で摺った版画にした。版に使ったのは床材のビニールタイルだ。」

確かに厳かな雰囲気がでています。
黒の世界に新しい年の空気が満ちています。
本のカバーも広げると一枚の絵になっていて、見ごたえあり。

お正月にまた読み返そうと思っています。