とうごうなりささんの『じょやのかね』

ちいさなかがくのとも10月号で注目した、とうごうなりささん。
ブログにも書きましたが、それ以来、とうごうさんのHPを追っかけています。

新刊絵本が福音館書店から出ると知り、楽しみにしていました。

『じょやのかね』
お正月絵本です。

ストーリーはお父さんと息子が2人で新しい年を迎えじょやの鐘をならしに行くのです。
真夜中の話なので、お正月絵本としてはちょっと変わっていて黒一色の世界が描かれます。
華やかな色合いのものが多いなか、おもしろいです。

絵本を読みながら、お正月の12時を過ぎるひとときを思い出しました。
真夜中、時計がすすんだだけで、新しい年。

絵本の中の男の子は「あたらしいとしはどこにきたんだろう」と思います。

ほんと、あたらしいとしはどこにくるんでしょう。

とうごうさんのブログによると

「夜の光景と、日本のお正月の厳かな雰囲気を表したくて、黒一色で摺った版画にした。版に使ったのは床材のビニールタイルだ。」

確かに厳かな雰囲気がでています。
黒の世界に新しい年の空気が満ちています。
本のカバーも広げると一枚の絵になっていて、見ごたえあり。

お正月にまた読み返そうと思っています。

ゆきのひのおくりもの

すずき出版より『ゆきのひのおくりもの』が復刊されました! うれしいな♪

このレトロ感あふるる感じの表紙は、一定数の気持ちを即座にわしづかみにしているはず。
手元に届いたものは1週間で増刷がかかった2刷りめです。

日本に紹介された最初は2003年。いまから14年前ですね。
パロル舎は、残念ながらいまはない出版社ですが、この絵本シリーズを立ち上げるなど絵本出版に意欲的でした。

原書は「ペール・カストール」シリーズの1冊で、1931年にポール・フォーシェにより創刊されたもの。
まだ子どもの本がほとんど存在しなかった時代に、教育のため、文章、絵とものに最高に質のいい本を安い値段で子どもたちに提供として立ち上がったシリーズです。(訳者ふしみみさをさんによる説明より)

このあたり、福音館の「こどものとも」シリーズに通じるものを感じます。
「こどものとも」もロングセラーが多いですが、
このシリーズもまたフランスのみならず世界中で何世代にもわたって読み継がれているロングセラーです。

パロル舎版も新版のすずき出版、どちらもすてきです。

好奇心より比べてみますと、違いは版型の大きさ、すずき出版の方がちょっぴり縦長。
紙質はすずき出版さんの方は光沢があり、パロル舎さんの方はマットな感じです。

訳者はどちらも同じふしみみさをさん。
訳文はすずき出版ではよりブラッシュアップされています。

さて物語は
雪がしんしんふっているなか、こうさぎはおなかがすいて、食べ物を探しに雪の中を歩きます。
そこで見つけたのがにんじん2本。
1本を友人のこうまくんにもっていきます。
こうまくんもまた外で別の食べ物をみつけ家に帰ってきたときにんじんをみて、今度は……。

やさしい気持ちがリレーのようにつながっていくお話。
ゲルダ・ミューラーの動物を描くタッチは写実的でも、デフォルメも擬人化もなく、それでいて、どの動物の目も気持ちを雄弁に語っていて親しみを感じます。

これからの冬の季節、あったかい部屋で読むのにぴったりの絵本です。

ちいさなかがくのとも/こどものとも 2017年10月号

図書館でみた10月号(9月発売)のちいさなかがくのともとこどものともがどちらもとてもすてきでした。

「きょうはたびびより」
http://narisatogo.blogspot.jp/2017/08/blog-post_30.html

今日は10月1日なので、あと数日で11月号に置き換わっているであろう棚での出会い。

作家さんのプロフィールも興味を引かれました。

東郷なりさ。(Ting) バードウォッチングと絵を描くのが好き。東京農工大地域生態システム学科を卒業後、ケンブリッジ・スクール・オブ・アートで、絵本や児童書の挿絵を学ぶ。 (本人HPより)

今年地元の博物館で行われたワークショップで散歩し、野の花の観察、双眼鏡をもって鳥や蛙など生き物の観察の楽しさを知ったせいか、この絵本で描かれているヒヨドリのきれいな姿にうっとりしました。

版元の福音館書店のサイトで少し中がみられます。
https://www.fukuinkan.co.jp/blog/detail/?id=75

絵を学ぶだけでなく、挿絵を学ぶという選択もあるのですね。
この方の作品をもっとみたくなりました。

こどものともはこちら。
「にかいだてのバスにのって」

ロンドンで絵を学ばれてロンドンに在住の絵本作家の作品。
https://www.natsko.com/

この絵本はコラージュがおもしろい。
バスに乗っている人たちの顔がみんなコラージュされているんです。
撮影会を開いて、顔だけ写真をコラージュし、それ以外は絵で描いている絵本。
表情が写真なので、なんというか、リアルな感情がみえるようで、独特な雰囲気があります。

http://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=5378

福音館の月刊誌は、これから!の作家がいるので発掘する楽しさがあります。
このお二人。私の中で要注目です♪